展覧会情報

有元 容子 展

会 期:2017/11/06(月) ~ 11/11(土)

休廊日:日曜

時 間:11:30〜19:30(最終日 17:00まで)

「鞍瀬の頭」

四国で一番高い山である石鎚山に登った。その日登山口は濃霧で登るのを中止する人がほとんどだった。途中で引き返してもいいと思いながら進むとだんだん晴れてついに山頂では快晴になった。
山頂では眼下に四国山地の山々がどこまでも続いているのが見え、やっぱり来て良かった、と心の底から思った。
石鎚に続く西ノ冠岳、二の森、鞍瀬の頭、堂が森と笹原の緑が続き広々としてとても気持ちが良かった。
次は逆から堂が森に登って西ノ冠岳まで縦走したいと思いながら翌年になった。
その年は友人と九州の九重連山に行こうと決めていたので5月の終わりに九重へ行き、その後一人で堂が森に登ったのだった。
ところが、九重の疲れが取れていなかったと見え、堂が森山頂へ登るのがやっとでそこから縦走するなどとてもじゃないが行けない。
堂が森山頂でお弁当を食べ、しばし目の前に見える鞍瀬の頭をスケッチした。花はほとんどないが見晴らしの良さはここならではだと思う。
そこからの石鎚はかなり遠くにあった。
下山は殊の外きつくて、膝を痛めてしまいこれが私の最後の登山になった。
東京に長く住んで故郷への思いが募り、いつか四国の山を端から踏破したいと思っていたが、志半ばで頓挫してしまった。

今回は九重の山、四国の山、そして瀬戸内の島や植物など20点あまりの作品を展示します。

有元容子

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